1901 ~ 1912明治
- 明治34年4月20日
- 私立駿東高等女学校として、沼津市大手町に開校する。
- 明治36年4月1日
- 第1回卒業式が行われる。
- 明治36年6月14日
- 沼津市平町(山王校舎)に移転する。
- 明治36年7月26日
- 初めての同窓会が開かれる。落成したばかりの平町の新校舎で、卒業生の親睦団体として出発。同窓会規約が定められる。本校創設者の江原素六先生は、同窓会に対しても心を寄せ、当時の書簡の中にこう記している。
「同窓会は相成るべく有益な会合にいたし度く候。第一、衣服を飾らざる会合にいたし度し。第二に、卒業者は互いに交際を等ういたし度く、されども物品の贈答馳走の応酬、金銭の融通等を避け、互いに交情を厚うし知識の交換を専らといたし度き事に候。第三、永く学校を祈念し学校維持会員となりて、多少の寄付金をいたして貰い度き事に候。第四、割烹の研究に出席いたされ度く候。」(文語読み)
華美になりがちな同窓会のあり方が戒められ、会を意義あるものにしようとする姿勢が窺われる。
1912 ~ 1926大正
- 大正6年
- 同窓会規約を改正。教職員を会の客員とし、会長を校長、幹事長を教職員、幹事を卒業生に変更する。これにより教職員が同窓会活動に参加し、生徒が卒業時に会費(当時30銭)を納めるようになる。
- 大正8年5月
- 私立から郡立に変わり、駿東郡立駿東高等学校女学校と改称される。
- 大正11年4月
- 県立に変わり、静岡県立沼津高等女学校と改称される。
- 大正15年4月
- 本校にて創立25周年祝賀会が行われる。
1926 ~ 1989昭和
- 昭和6年8月23日
- 本校にて開催された同窓会総会(出席者130名)において会則を改正して「母校の教育事業を後援する」という一項が付け加えられ、会長(校長)、副会長(教頭)、理事(教職員)、常任理事・幹事(卒業生) と定められ、同窓会の運営主体は学校側に移る。会の役員が増えたのは、その後、本校で展開される5年制実現のための運動や施設の充実のために必要であったためと思われる。県東部には5年制の高等女学校が一つもなく、それを母校に実現させるべく同窓会は大変な努力を払っていた。
- 昭和8年3月末日
- 5年制の認可がおり、県東部16校中唯一の5年制高等女学校となる。施設拡充のための募金活動を行う。(昭和12年度5年制完成)(戦時中でも昭和18年まで同窓会総会を開催)
- 昭和20年7月17日
- 空襲により山王校舎は焼失する。
- 昭和20年9月12日
- 駅北の旧海軍工廠女子行員寄宿舎を応急修理し、高田仮校舎として学校生活が始まり、授業再開となる。戦後の同窓会活動は、母校の校舎再建に協力することで始まる。千本の現在地に新校地を求め昭和22年から再建につとめる。
- 昭和23年4月1日
- 戦後の学制改革により新制高等学校となり、静岡県立沼津第二高等学校と改称される。
- 昭和23年5月26日
- 沼津市本字千本に新校舎(千本校舎)が完成し、移転する。
- 昭和23年5月30日
- 竣工したばかりの千本新校舎において同窓会総会を開催。同窓会会則も戦後の民主化政策に沿って改正する必要があり、論議を重ねて、新しい会則「沼津第二高等学校同窓会会則」が作られた。最も大きな改正点は、会の運営主体が卒業生の手に移ったことである。
- 昭和24年4月1日
- 現校名「静岡県立沼津西高等学校」と改称される。新学区制により男女共学を実施する。男子生徒24名が入学し、昭和27年3月に卒業した。
その後の男子生徒の入学者はなかった。
- 昭和25年10月13日
- 本校にて創立50周年記念祭が行われる。
- 昭和30年5月3日
- 現行の「杜蔭同窓会会則」が作成される。その後、数次の改正を経て施行 されている。(最終改正は令和元年5月26日)
- 昭和36年10月19日
- 本校にて創立60周年記念式典が挙行される。
- 昭和45年9月18日
- 本校にて創立70周年記念式典が挙行される。
- 昭和45年
- 創立70周年。同窓会は記念事業として、記念庭園造園のほか、映画「潮の音」を制作。この映画は、当時の学校生活を軸に、往年の卒業生の思い出や、 昭和10年代に撮影された貴重な16ミリなどを使用して構成。昭和51年に母校に寄贈され、開校記念日などに在校生の前で上映されている。同時に、会員章や「誓いのことば」も作られ、初めて母校の文化祭に同窓生の作品の展示も行われた。
- 昭和52年
- 総会において、会の名称を「杜蔭同窓会」とすることに決まる。この年から同窓生が「潮音祭」に作品を展示し参加するようになる。
- 昭和55年5月24日
- 本校にて創立80周年記念式典が挙行される。
- 昭和55年
- 創立80周年記念事業として歴代制服、制服陳列ケースを母校に寄贈する。作品展は外部の施設を借り、母校潮音祭の時期に合わせて行うことになる。(平成13年の創立100周年まで続いた)
1989 ~ 2019平成
- 平成2年11月20日
- 本校にて創立90周年記念式典が挙行される。
- 平成2年
- 創立90周年記念事業として中庭の庭園、祝金を母校に寄贈する。
- 平成13年10月10日
- 本校にて創立100周年記念式典が挙行される。
- 平成13年
- 創立100周年記念事業としてモニュメント「杜蔭譜」、体育館緞帳を母校に寄贈する。
- 平成15年4月1日
- 男女共学を実施する。普通科に加え芸術科が設置される。
- 平成23年11月2日
- 沼津市民文化センターにて創立110周年記念式典が挙行され、記念芸術祭が開催される。
2019 ~ 令和
- 令和3年11月3~5日
- 創立120周年記念事業として「杜蔭同窓会 同窓生による作品展」を、沼津市民文化センター展示室にて開催する。
- 令和4年10月21日
- 沼津市民文化センターにて創立120周年記念式典が挙行される。
本校同窓生の田嶋陽子氏が記念講演を行う。
「杜蔭同窓会総会」は、毎年5月に500人前後の同窓生が集い、著名な講師を招いて講演を聴くなど、盛会のうちに開催されている。在校生は、準会員と位置づけ、創立記念日 (4月20日)には、各方面で活躍している同窓生が、在校生を前に母校への思いを胸に記念講演を行うなど、123年続いた同窓会への理解を求める努力をしている。女子高として長い歴史を持つ母校も、現在、男女共学に移行し、芸術科が設置されたことで新たな校風が根づきつつある。杜蔭同窓会としての伝統を重んじながらも、少しずつ変革が進んでいる。